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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第4章 【残り菊~小紅と碧天~】 流星

「冗談だろ。お前ほど綺麗な娘はそうそう江戸にもいやしねえぞ。お前が醜女(ブス)だっていうのなら、世の大概の女は皆、醜女になっちまうだろ。もっと自分に自信を持てよ」
「慰めでも嬉しいわ」
「あー。まるで俺の言うことを信じちゃいねえな」
 栄佐は不満そうだったが、ふと思いついたように言った。

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