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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第4章 【残り菊~小紅と碧天~】 流星

 それは満更、お世辞ではない。栄佐にも言ったとおり、彼には生来の華がある。そういう華を持っている人はけして多くはない。ましてや、彼は大部屋役者でありながら、既に多くの個人的なファンまで獲得している。
 お琴も言っていたが、大部屋役者でありながら浮世絵にまでなって、それが飛ぶように売れているというのは極めて珍しい現象だ。

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