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　今し方、去っていった小紅の眼を思い出し、栄佐は身を震わせた。まるで世にも醜い化け物を見るかのような瞳は蔑みと憎しみに満ちていた。最早、どこを探しても栄佐への想いは欠片ほども見つけられなかった。当然だ、自分は小紅に対して、それだけのことをしでかしたのだから。
　もう、終わりだ。