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心をあげる

第5章 あなたの言葉

私の嗚咽は

勢いよく流れるお湯の音が消してくれた。

もし聞かれてもあのリュカは

何も反応しないかもしれないけど…



リュカ…



私のリュカはこの手紙の中のリュカだ…

今私のために料理をしてくれてる

リュカじゃない。



でも…リュカの死に

私たちの会社が関わっているなら

あのリュカが本物のリュカに

瓜二つなのは絶対偶然じゃない。



私は…真実が知りたい。

この手紙の通りなら、リュカは

会社に殺されたの…?

だったら

私が絶対真実を暴いてみせる。



愛するリュカのために…

私のために…

あの、心がない

かわいそうなリュカのために…

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