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お嬢様、執事にはお気をつけください

第10章 ソウシ②

リオンとの行為から3週間ほど経ったある日ーーー
天気がよかったので中庭でティータイムの時間を過ごしていたリアに、ソウシが声をかけた。

「お嬢様…少しよろしいでしょうか」
「何?」

リアは紅茶をひと口すする。
今日の紅茶はリアの大好きなオレンジペコーだ。

「差し出がましいことをお聞きしますが…何かございましたか?」
「何かって?」
「いえ…ここ2、3週間ほどお嬢様と…その…距離を感じると執事の皆が申しておりまして…」

フィナンシェに伸ばしかけていたリアの手が止まる。
そう、リアは自身の行為に疑問を抱いてから、執事に対する態度がよそよそしくなっていた。

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