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二人の未知〜X'mas短編

第1章 エピローグ



「彼女サンとはどう? 上手くいってる?」


「…ああ…まあ、ぼちぼちかな?」


「ぼちぼち!? なにそれ?‥」


目を反らしながら言うトオルに奈美は半ば呆れながら返した


「お前は? 新しい彼氏…」


聞きながら胸がざわめく



「彼氏? うーん…いないよ…」


‥いない――?
よかった‥
まだ遅くない‥


奈美の言葉を聞いてトオルはホッと息を吐く‥



「まだ、片想いだから……中々上手くいかないんだよね…」


「…っ…片、想い?」


「うん……はは、難しいよね…想いを伝えるって…」


頬を染めながら照れたように笑う奈美に俺は胸が詰まった―――


「…好きな奴、いるんだ?…」


「うん…」


‥な、んだ…

…っめちゃめちゃ手遅れじゃん…


ちょっ‥と




胸が痛い―――



照れくさそうに笑う顔に胸が妬ける
初めてみた奈美の恋をしてる顔‥

そしてすごく…綺麗だと思った…



俺じゃなく、誰かを想って浮かべたその表情を俺はとても見ていられなかった‥



「そ、か…奈美はもう、新しい一歩を踏み出してるんだな…」


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