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二人の未知〜X'mas短編

第1章 エピローグ


奈美の顔を見れずにうつ向きながら言うトオルに奈美は小さく頷く

そしてトオルは喋りながら急に立ち上がった。


「……んじゃ…っ…」


ヤバい…顔が牽き攣るっ


「奈美の近況が聞けたってことで…安心したっ…
じゃ、…帰るわ俺…あんまさ…ほら、別れた彼女のとこに長居するのもあれだし…っじゃ、あ……頑張れよ! 上手く行くように応援してやるからっ…じゃなっ…」



「──!?…え、あ…プリンありがとっ」

──バタン!!


トオルは勢いでまくし立て勝手に締めくくると部屋を出て行く













はぁーーーッッ!!

だめだッ

すげー辛いっ‥


マンションを出て直ぐのブロック壁に寄りかかると強いため息を吐きながらしゃがみ込んだ




余りの苦しさに息が出来ないっ


片想いの人を想って微笑む奈美の顔が頭から離れなかった…



初めて知った感情──


切なくて苦しくて…


三年も一緒にいて、なんで今頃っ──!!


なんで今頃、大事だと気づいた!?

こんなことならずっと気づかなきゃよかったっ‥


「──ッ‥奈美っ」



あまりにも想いが強すぎて身体中が熱をもつ

奈美に好きな奴がいると知って余計に想いが募るっ

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