I'll be with you.
第13章 本当の自分
その発言に、カナと光輝君は下をむいて俯いた。
そんな二人の様子を見て
あぁ、この話は本当なんだって納得させられた。
『……二人は知ってたの?』
二人は言いづらそうに、私を一切見ずに頷いた。
「……直接聞いたことはないけど
親達の間で噂になってた話だったんだ。
まさか本当だったなんて……」
カナは目に涙を溜めながら、一人で戦う心君を見つめていた。
追い詰められている心君に司会者は追い討ちを掛ける。
「……そうですよね?SHIN…」
すると、心君は俯いていた顔をあげた。
「……俺の両親は本当の両親ではありません。
これは紛れもない……
……事実です…」
心君によく似た笑顔をしたお母さんが
心君のお母さんじゃない……?