I'll be with you.
第13章 本当の自分
心君は目を見開いて観客席にいる私を見た。
その瞳は、私にごめんと訴えているようだった。
司会者は心君からの返事を待たずに話を進めていく。
─────そして
「SHINは高校を退学処分になっています
しかも、その原因が暴力事件だとか……?」
『心君……ッ』
心君はただ、私を助けてくれただけ……
でも、それをみんなは知らない。
もどかしい、心君は私に幸せをくれたのに
その過去が今、心君の身に降りかかる
「……その通りですよ。
でも、俺は自分がとった行動に後悔はしてない」
その表情は清々しく、迷いはなかった。