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I'll be with you.

第15章 元カノ







「……え?」





俺の後ろから聞こえたその声は、女の声だった。







『……あなたの想いは本物ね…』






寄りかかっていた柱の後ろに、誰かが傘をさしたまま立っていた。





「……誰?」





その人は、座っていた俺の目線に合わせてしゃがみ込むと、新品の黒い折りたたみ傘をわたしてきた。






『……覚えてないか…。


こないだ10円を借りたんだけど……』





「……10円?」





大きなサングラスを取って俺を見つめる女。




……なんでここに






「mina……!?」





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