I'll be with you.
第17章 2度目の恋
『高杉……
私歩いて帰りたいんだけど……』
高杉はバックミラー越しに私を見てあからさまに驚いて見せた。
『な、なによ…?』
『…陽が歩きたいなんて………
明日は大地震が起きるわ…』
『…随分、失礼ね……』
そう言いながらも、道路脇に車を停めて私を降ろしてくれた。
『変装はしっかりね!』
傘とサングラスを差し出して、すぐに車はどこかへ消えて行った。
『……高杉って、本当サイコー…』
だから高杉は憎めないのよね……
『どこ行こっかなー』
お店もやってない時間帯に、私は傘をさして歩き出した。