I'll be with you.
第17章 2度目の恋
普段は行かないド〇キや、体型維持のために食べないハンバーガーを食べてみたり……
まだやっているお店を片っ端から渡り歩いた。
『……夜の街って静かだし歩きやすい』
昼間、街の中を歩いただけでバレちゃうもの……
今日は雨だし、傘のおかげでもあるのかな?
『……今度から雨の日に歩こうかな』
普段は日に焼けちゃうから外出ないし、室内で運動しても、運動してるって感じにならなかったし……
……雨の日は奏斗に会えそう
今、どうしてるかな?
そんなことしてるうちに、とっくに日付は変わって深夜1時になるところだった。
そろそろ帰ろ……
お風呂に浸かって、さっき買ったパックでも試してみようかな……
それでよかったらブログで紹介して……
そんなこと思いながら家に向かって歩いた。
……ヒールじゃなくて次からは運動靴で歩こ…
足痛い……
ジンジン痛む足を我慢して、歩いていると……
『……かな…と……?』
つい2週間前に奏斗がずぶ濡れになって寄りかかっていた柱。
そこに、またずぶ濡れになりながら座っていた。
『……奏斗!?
何してるのよ!?』
雨に打たれる奏斗を私の傘の中に入れると奏斗はゆっくりと私を見た。
「……陽…」
私を呼ぶ声は弱々しくて、何かに怯えている様に見えた。
「 …なんかわかんねーけど…
………陽に…会いたかった……」
奏斗はそのまま切なそうに私を見ながら微笑んだ。