I'll be with you.
第8章 約束の花火 2
『……光輝君?』
「遅すぎたんだよ、全部。
もう3年も経つんだし、今更だろ」
気付いた気持ちと、
俺が未来にしてきた酷い仕打ち
もう何もかもが手遅れだ。
『……!違うよ!
光輝君、手遅れなんかじゃないよ!!
きっと…「確かなことなんて何もないじゃんか」
この3年、未来にはきっといい人が現れてる。
俺じゃなくても未来は大丈夫。
きっと……
「確かなことならあるじゃねーか」
優の後ろから現れた、その声に俺は俯いていた顔を上げた。
「心…」
目にいっぱい涙を溜めている優の目を後ろからそっと隠しながら心の青い瞳が俺を捉えた。
「お前が未来といた2年間と、
今気付いた未来への気持ちが確かなものだ。
十分すぎるくらい、大切なものは持ってるだろ」
目の前にいる、幸せを掴んだ2人
この2人にも離れていた時間はあった。
一緒にいた時間は離れてた時間のほんの一部でしかなかったはずなのに
今こうして笑ってる。
「お前らが確かなものだな」
心の言葉の意味が二人を見てるだけで理解できた。