I'll be with you.
第9章 また、あの場所で……
花火も後半にさしかかった頃、
やっと溢れていた涙も止まり、ただ懐かしい綺麗な思い出たちを思いだしていた。
勇気を出して告白した春
学生服とセーラー服を着て、毎日同じ通学路を歩いていた幼い私達
光輝の近くにいたくてバスケ部のマネージャーにもなったなぁ…
夏はキャンプに、お祭り
そして、花火をこの場所で一緒に見てた。
気付けば、中学の頃の思い出は
全てが光輝との掛け替えのない日々だった……
いつも隣にいて当たり前だった。
だからかな……
高校の頃の思い出よりも中学の頃思い出の方が
鮮明に思い出せるんだ……
『私にとって光輝といた時間は1番の宝物だよ』
光輝もそうだといいな……
────その時
私が来た道の方からビニール袋の音がした。
……光輝…?
「俺達の場所に先約がいるぞ」
……こんな人達知らない