ソウル・雨─AtoZ.
第1章 夢限な夜明け
ブルー・グレーの夜明け、……ソウルは──雨。
シャワーの音にも、聴こえる─。微かな雨の音を確かめようとゆっくり身を起こす。
煙るような蒼い翳のような彩りが、優しい絵画に思える。
(綺麗な街─ソウル雨の朝…) 暫く彫像のように動かずに雨の街を見ていた。
雨の音に混ざって、小さな寝息が聞こえた。
唇を微笑に曲げて、振り向く。閉じられた睫毛の辺りが少し青ざめて見える。
形の良い爪先が儚げに思えるほど、無防備に投げ出されている。(今日は雨)……肉食獣の優雅な動きで、脇に寄り添い、じっと見下ろした。
両腕で小さな顔を囲った。
─強く当てられる視線を感じたのか…深い夢を見るほどに眠っているらしかった瞼が、少し開けられる。
(─ア…ぁ…)吐息が、微かに、外の街に降る雨の音に絡みつく。
開きかけた唇のすぐそばで囁く。
「…今日、雨なんです─」そろそろと、滑る動きの指先が捕らえられた。
「だから今日、ずっと1日こうしてたい…ユノと」
次の瞬間、チャンミンは下肢をユノのそれと蔓草のように絡み合わせた。
シャワーの音にも、聴こえる─。微かな雨の音を確かめようとゆっくり身を起こす。
煙るような蒼い翳のような彩りが、優しい絵画に思える。
(綺麗な街─ソウル雨の朝…) 暫く彫像のように動かずに雨の街を見ていた。
雨の音に混ざって、小さな寝息が聞こえた。
唇を微笑に曲げて、振り向く。閉じられた睫毛の辺りが少し青ざめて見える。
形の良い爪先が儚げに思えるほど、無防備に投げ出されている。(今日は雨)……肉食獣の優雅な動きで、脇に寄り添い、じっと見下ろした。
両腕で小さな顔を囲った。
─強く当てられる視線を感じたのか…深い夢を見るほどに眠っているらしかった瞼が、少し開けられる。
(─ア…ぁ…)吐息が、微かに、外の街に降る雨の音に絡みつく。
開きかけた唇のすぐそばで囁く。
「…今日、雨なんです─」そろそろと、滑る動きの指先が捕らえられた。
「だから今日、ずっと1日こうしてたい…ユノと」
次の瞬間、チャンミンは下肢をユノのそれと蔓草のように絡み合わせた。