ソウル・雨─AtoZ.
第6章 雨を聴きながら…
─熱い息が少しずつせわしない息づかいに、なっていく……喉で圧し殺した途切れがちの、細かく震えて─寝息にも似た…雨─雫…。(チャンミン)信じられない…唖然としてユノはチャンミンを見る。肩が、ゆったりと、動く─「お前。─」息を飲むユノの端正な横顔に、瞬間、侮蔑と嫌悪の色がかすめる。チャンミンの髪の毛が柔らかくうねる。
「俺に、当てつけか…嫌らしい、お前─」吐き捨てた。「……」軽く伏せた睫毛の先が、細かく震える。自分の身体に酔いしれるチャンミンは、儚い夢を見て微睡む妖精のあどけなさ…。そのシルエットに、怒りのこもった目を向けたユノは、静かな満ち足りた表情に惹きつけられる。…逸らそうとする目を底光りするチャンミンの目が捕らえた。闇の中の底無し沼の夜光虫に似た光りある目。「ユノ。変わったね」柔らかく、云った。
「…僕のことだけ─考えていられないものね」「チャンミン」呼び掛けにゆっくり、瞳を閉じた。「変わった…って─」「甘えちゃ…いけなかったんだよね…」唇の辺りに、蒼い翳が差す…。「─急にそんなこと…」困惑の眼差しになる。「悪くないよユノは…、僕が子供すぎた。運命とか絆とか…。そういうことに、甘えちゃいけないのに─」
「俺に、当てつけか…嫌らしい、お前─」吐き捨てた。「……」軽く伏せた睫毛の先が、細かく震える。自分の身体に酔いしれるチャンミンは、儚い夢を見て微睡む妖精のあどけなさ…。そのシルエットに、怒りのこもった目を向けたユノは、静かな満ち足りた表情に惹きつけられる。…逸らそうとする目を底光りするチャンミンの目が捕らえた。闇の中の底無し沼の夜光虫に似た光りある目。「ユノ。変わったね」柔らかく、云った。
「…僕のことだけ─考えていられないものね」「チャンミン」呼び掛けにゆっくり、瞳を閉じた。「変わった…って─」「甘えちゃ…いけなかったんだよね…」唇の辺りに、蒼い翳が差す…。「─急にそんなこと…」困惑の眼差しになる。「悪くないよユノは…、僕が子供すぎた。運命とか絆とか…。そういうことに、甘えちゃいけないのに─」