ソウル・雨─AtoZ.
第7章 エンドレスナイト
眠れないまま、瞳を閉じる。耳元で、風が鳴っている気がした。外は銀の雨が、降っているのだろう…。
─突然、後ろから裸の肩を掴まれる。
「チャンミン…!」耳元に熱い息の混じった、聞き慣れた声が掠れながらも纏いついてくる。
喘ぐように、「お前…失いたく─ない…」 ユノの声に絶叫したい気持ちを押さえて、哀願に似た響きがあった。
微笑んでチャンミンが云う。
「ユノは、婚約も決まりそうで…幸福なんだから、そんな思い詰めた声出さないで」その言葉に、ゆるゆるとかぶりをユノは振った。それに構わず、「ハネムーンは何処? やっぱりモルジブ? それとも僕たちの思い出のバリ島…?」その言葉を塞ごうしてか、強く唇を押しつけた。「チャンミン、…」自分の口を指で拭う。「切れるまで…唇噛むこと、ないじゃないか─」ちいさく肩で息を吐くと「もっと自分を大事にしろよ。チャンミン、もう子供の歳じゃないだろ─」傷ついたチャンミンの唇は歪む。「眠ろうよ。ね、明日早い…」
再び、背を向け合って横たわるふたり…。
「─眠れない?」ややあって、チャンミンが声を掛けた。
半身を起こし、セラレットから、ルビー色の瓶を出す。
─突然、後ろから裸の肩を掴まれる。
「チャンミン…!」耳元に熱い息の混じった、聞き慣れた声が掠れながらも纏いついてくる。
喘ぐように、「お前…失いたく─ない…」 ユノの声に絶叫したい気持ちを押さえて、哀願に似た響きがあった。
微笑んでチャンミンが云う。
「ユノは、婚約も決まりそうで…幸福なんだから、そんな思い詰めた声出さないで」その言葉に、ゆるゆるとかぶりをユノは振った。それに構わず、「ハネムーンは何処? やっぱりモルジブ? それとも僕たちの思い出のバリ島…?」その言葉を塞ごうしてか、強く唇を押しつけた。「チャンミン、…」自分の口を指で拭う。「切れるまで…唇噛むこと、ないじゃないか─」ちいさく肩で息を吐くと「もっと自分を大事にしろよ。チャンミン、もう子供の歳じゃないだろ─」傷ついたチャンミンの唇は歪む。「眠ろうよ。ね、明日早い…」
再び、背を向け合って横たわるふたり…。
「─眠れない?」ややあって、チャンミンが声を掛けた。
半身を起こし、セラレットから、ルビー色の瓶を出す。