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ソウル・雨─AtoZ.

第2章 烟~

 浴室から出てキチネットに入ると、コーヒーの薫りの向こうでチャンミンが微笑み、云う。
 「僕もシャワー浴びます…先に食べましたから─」椅子から腰を上げて「ユノも─どうぞ」テーブルについたユノの前に皿を置く。
 スクランブル・エッグ。…シリアルにキウイが添えられ、コンソメスープのパセリが鮮やかな緑色─。
 「少し味薄いかも…使ってください」胡椒の小さなガラス瓶をユノの手元に置いた。
 「─あ…そう─ありがと…」スプーンを手にしながら俯き加減のユノが答えた。
 「オフの日だから朝ゆっくりしてください」白いタオルを手にチャンミンは浴室に向かう。その後姿をユノが見つめる。





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