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夜が明けても傍にいて。

第10章 彼氏?彼女?

幸太が私から手を離し
「課長、お疲れ様です。」と挨拶をした後

私も続いて
「お疲れ様です。」と言った。


課長は幸太の方だけを見て「お疲れ」と言った。



隣の女性が課長を見上げて


「慎也…知り合い?」


そう尋ねた。




---慎也…って呼んだ…。



「二人とも俺の部下で

石田と宮西だ。」



---確かに部下だけど

胸がまたきゅうぅと締め付けられた。



「初めまして本社で勤務してます
月下愛花といいます。よろしくね。」



この人が…。

---愛花…さん?




どうして一緒に居るの?
どうして二人で居るの?




「課長…まさかこんな所で会うなんて…
仕事ですか?それともデートですか?」


幸太の問いに

「---仕事だ。」


課長が答えた。



愛花さんは気を遣ったのか

「慎也、先入ってるわね。」


そう言った後私達に会釈をして、一人中へ入って行った。

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