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夜が明けても傍にいて。

第12章 二人は恋人

「莉菜?」


「……。」


「りーな?」


「...!あ、ごめん。」



慎也が約束通り起こしてくれた。



「なんか、気持ち良さそうに寝てるのに起こして悪いな。」


「ううん。なんか見送るのって恋人みたいで嬉しい。」


慎也が玄関で靴を履き終わると



「恋人みたい、じゃなくて…


俺たち恋人だろ?」



そう言って頭をポンポンとしてくれた。


慎也が段々、甘々男子になっていくにつれ
胸のきゅんきゅんが止まらない。


面倒臭い話はするな、って言っていた人と、
同一人物にはとても思えない。






あれだけ見送りたいと思っていたのに
帰って行く姿を見るのは


これはこれで寂しいな…。




「莉菜?また会社でな。」


「うん、気をつけて帰ってね。」



慎也は私の唇にチュッ、とキスをして帰って行った。

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