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夜が明けても傍にいて。

第3章 あなたに抱かれる

朝目が覚めると隣にあなたは居なかった。


テーブルには一枚のメモ紙が置いてあって
携帯番号だけが書かれていた。


メッセージが書かれているわけでも無ければ
名前も無かった。


---電話してもいいってこと?


だけど、電話するってことはまたエッチしよ?って誘うようなものだよね...。


結局...会話らしい会話も無かったし。


---ただ、

性欲を満たしたんだ...。


他にもきっと、
私みたいな都合のいい女がいるに違いない。



そうだとしても
私の心と身体は既にあなたの虜だった。


今まであんなに身体の相性が合うなんて思ったことが無ければ、一晩であんなにイッたことも無い。


鳴き声だけで声も掠れてしまって...

彼が帰ることにも気付かないで寝続けてしまうなんて。





渇いた喉を潤す為に冷蔵庫を開ければテーブルに置いたままだったはずのアルコール達が綺麗に並べてあった。


部屋を見渡せば、灰皿も流し台の上に。
空き缶も綺麗にまとめてあった。



---こういうところは几帳面な癖に...。



携帯番号の名前...なんて登録するのよ?

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