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夜が明けても傍にいて。

第14章 課長のとなり

「朝から上司の悪口?感心しないわね。」


愛花さん…。



「仕事のできない人間に限って愚痴を言うのよね。

これだからやる気の無い社員は困るの。」


それだけ言って、小走りに愛花さんが去って行くその先には課長が歩いていた。


「おはよう、慎也。」

「おはよう。」


二人がビルの中に入っていく姿を私は後ろから見つめるしかなかった。


ふいに愛花さんが振り返り、私に見せつけるように課長の腕に触れた。



「ちょっと何なのあの女。」

「莉菜ちゃん、大丈夫?」


「...うん。」




いつまでこんな状態に耐えなくちゃいけないのだろう。



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その日のお昼、美穂と近くのカフェに入ると一緒に働く横山さんと吉田さんもランチに来ていた。


「ねぇ、ねぇ、すっごい話聞いたの。聞きたい?聞きたい?」


横山さんが興奮している。


一体何の話だろう…。



「えー、何?何?聞きたい。教えて?」


美穂がそう言うと、横山さんは自慢気に話始めた。




「昨日さ、私の彼がビルの中を巡回していた時なんだけど…」


横山さんの彼氏、ここの警備員さんだったもんね…。



「見ちゃったんだって!」



「何を?」






「課長と月下さん、













オフィスでキスしてたらしいわよ。」








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