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夜が明けても傍にいて。

第14章 課長のとなり

「あなた新人でも無い癖にこんなに沢山ミスするなんて…。」


愛花さんは本当に呆れていて、自分でもそんな初歩的なミスをしたことがショックで返す言葉が無かった。


課長はとなりでただ黙ってパソコンの画面を見つめていた。




「はぁ---、」


愛花さんは盛大に溜め息をつくと



「あなた、

朝から仲間内で北崎課長のこと悪く言ったりしてそんなに仕事も上司も嫌なら辞めてくれて構わないのよ!」



「......。」




---私は悪くなんか言ってない。

美穂は私を心配して言ってくれたこと。



ねぇ、慎也…。


私が今どんな状況で何を思っているか


どれだけ不安に思っているか



少しでも考えてくれてる?







「ねぇ、慎也からも何か言ってよ。」



愛花さんのその声に課長は私を見た。




「宮西…。」


久し振りに聞く課長の声はひどく冷たかった。




「月下の言う通りだ。

やる気が無いなら辞めてくれて構わない。」




!!!!!


愛花さんが笑みを浮かべたのがわかった。




「言い分があるなら、言ってみろ。」



---もう…課長のことがわからない。

確かにミスをした私が悪いけど…。





「特にありません。以後気をつけます。
本当に申し訳ありませんでした。


今日は体調が悪いので早退させて頂きます。
失礼します。」


私は深々と頭を下げ鞄を手にしてオフィスを出た。



最初から早退すれは良かったんだ。

いや…やっぱり今日は来るんじゃ無かった。





---もう…疲れちゃったな…。

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