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夜が明けても傍にいて。

第14章 課長のとなり

私は家に入るとベッドのヘッドボードに置いてある課長のタバコをゴミ箱に投げ入れた。




こんなの…


こんなの私が浮気相手みたいじゃない…。


デートの約束だってまだ果たしてもらってないのに。




“好き”だって


私が言ってってお願いして言わせたようなもの。




今の状態で慎也を信用するなんて

できっこないよ…。




私達って付き合ってるって言うの?






やけになっていた。


慎也がいつ来てもいいようにと買っておいたビールを出して夕方から飲み始め、


6缶全てを飲み終えると私はいつの間にか眠ってしまっていた。



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“ピンポーン”


チャイムの音で目が覚めて時計を見ると
既に夜の8時だった。


---こんな時間に誰?


もしかして…慎也?!



私は逸る思いで玄関に向かい、ドアを開けた。








「あ…。」






「莉菜ちゃん…。大丈夫?
電話したんだけど出ないから気になって…。」





---幸太…。







課長も幸太みたいに


いつも私を気に掛けてくれたらいいのに。






「ちょっ、莉菜ちゃん?!」



気付けば私は幸太に抱きついていた。

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