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夜が明けても傍にいて。

第17章 合鍵

「おはよう、美穂っ。」

「おはよう、莉菜どうだったの?初デート。」


「もう、さいっこうに幸せだったよ。」

「そう、一時はどうなるかと思ったけど良かったわね。」


「うん。」

私はスキップでもしたい気分だった。


「あ、噂をすれば…」


エレベーターが来るのを待っていると、スーツでビシっと決めている慎也が歩いてきた。



「課長、おはようございます。」

「おはようございます。」


美穂に続いて私も今日二度目の挨拶をした。


「おはよう。」


相変わらずこっちを見ないけど何だか胸がくすぐったかった。


課長の後ろから幸太も来ていて四人でエレベーターに乗り込んだ。


課長と私と幸太と美穂。
このメンバーで乗るのはレアだ。









「莉菜ちゃん、今晩空いてる?」



「へ?」



幸太の唐突な質問におかしな声が出た。



「...えーと…。」


課長の手前答えに戸惑っているとエレベーターが着いてしまった。


「あ、後でいいや、莉菜ちゃんメールするね。」


そう言って幸太は颯爽と降りて行ってしまった。




一体何なんだろう…。






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