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夜が明けても傍にいて。

第17章 合鍵

うるせー、なんて言ってる癖に耳まで赤くなっている慎也が可愛くて仕方ない。


職場でハグされるなんて貴重だから
この際イタズラしちゃおっ。


「慎也?」


「ん?」


私は背伸びをして慎也の唇にチュッ、とキスをした。



「お前っ!」


「こんな課長の姿、他の人が見たらどう思うかしら?

誰かさんが言ってたように通報されちゃうかもね?」



「…。」




---え?



課長はニヤリと笑ってジリジリと私を壁側に追いやって来る。



「あんな軽いキスで通報されるくらいなら

もっと激しいの、しとこうか?」



!!!


私の背中は壁に当たっていてもう逃げられない。



「莉菜、なんならここでしちゃう?」



耳元で囁かれた後、慎也の左手は私の腰をぐっと引き寄せ、右手で私の頭、を固定した。


誰か来たらどうするのよ、って思う反面、すれすれの距離で寸止めされている唇が早く欲しくてたまらない…。




そう思っていた時---

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