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夜が明けても傍にいて。

第17章 合鍵

「莉菜なら、そこに居る。」



!!!


それだけ言って課長の足音は遠退いて行った。




え---嘘でしょう?

信じられない!

課長のバカバカバカ!!



私は慌てて身なりを整えた。


その時美穂がひょこっと顔を出すと、私を見て一瞬で悟ったようだった。


「課長も見掛けによらずやるぅ。」


「え?何?」


幸太も顔を出した。


「何でも無いの、あれ?莉菜、私のコーヒーは?」


「ごめん、忘れてて…今買ってくるね。」


私は二人から逃げるようにその場を離れた。












「幸太、今晩、莉菜に何か用事あるの?」


「いや、別に。

ただ、つい課長をからかいたくなるんだよね…。」


「アンタも可哀想な男ね。」



「俺はちっとも自分が可哀想だとは思ってないけどね。


隙あらば行かせてもらいますよ。」





私の居ない所で二人がそんな会話をしているとは知る由もなかった。

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