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夜が明けても傍にいて。

第17章 合鍵

---------…。


課長は今私の部屋に居る。
今日は私が慎也に膝枕してもらっている。


慎也は私の髪を優しく撫でてくれたり、耳たぶをいじったり、唇を人差し指でぷるぷるぷるっと遊んだりその手を休めることは無い。


触れられている所も心もくすぐったい。


「あ、そうだ。」


慎也は急に立ち上がってハンガーに掛けてあるジャケットのポケットの中から何かを取り出した。


「莉菜に、これを預けておく…。」


手の平に渡されたものは、鍵だった。


「これって…。」


「俺の部屋の鍵。」


「---…。」



「いつ来てもいいから、持ってて?」


「いいの…?」


「いいに決まってる。」


「嬉しい、ありがとう。

慎也の部屋でご飯作って慎也の帰りを待ってたりしていいんだよね?」


「あぁ。」


「ふふっ。」




確かもうすぐ慎也の誕生日のはず。
サプライズをするのにもちょうど良かったな…。




「そういえば、石田からのメールは?」


「え?あ…うん…。」


そういえば幸太からメールは来てたけど…。



「---何て?」


「えっと…。」


「言えない内容?」


「…。」



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