夜が明けても傍にいて。
第18章 不信感
「もしもし課長、お疲れさまです。
課長の大好きな石田です。」
---ちょっと、幸太ってば!!
慎也がうざいと思っている幸太が私の携帯を取り上げて出てしまった。
「莉菜ちゃん、何か電話に出るの躊躇ってたんで…。」
---何てこと言うの…。
幸太のアホ!
美穂は私の肩を叩いて“ご愁傷さま”とこの状況を楽しんでいるかのようだった。
「課長、気付いてますか?
最近莉菜ちゃんが元気無かったこと…。」
---幸太…。
課長が電話の向こうで何を話しているのかわからない。
だけど、幸太はこのお店の住所を言って電話を切った。
「課長…今から迎えに来るって…。」
---え?…。
「莉菜ちゃん、言いたいことがあるなら早いうちに言った方がいいよ。」
「先に延ばせば延ばすほど言いにくくなるんだからね?」
二人は私にそう声を掛けると先に帰ってしまった。
しばらくすると見慣れた黒いブランド物の靴が俯いていた私の視界に入った。
「莉菜、帰るぞ。」
慎也のその声は低いけどイマイチ感情は読み取れない。
それから私達は車中で一言も話さないまま慎也のマンションに着いた。
課長の大好きな石田です。」
---ちょっと、幸太ってば!!
慎也がうざいと思っている幸太が私の携帯を取り上げて出てしまった。
「莉菜ちゃん、何か電話に出るの躊躇ってたんで…。」
---何てこと言うの…。
幸太のアホ!
美穂は私の肩を叩いて“ご愁傷さま”とこの状況を楽しんでいるかのようだった。
「課長、気付いてますか?
最近莉菜ちゃんが元気無かったこと…。」
---幸太…。
課長が電話の向こうで何を話しているのかわからない。
だけど、幸太はこのお店の住所を言って電話を切った。
「課長…今から迎えに来るって…。」
---え?…。
「莉菜ちゃん、言いたいことがあるなら早いうちに言った方がいいよ。」
「先に延ばせば延ばすほど言いにくくなるんだからね?」
二人は私にそう声を掛けると先に帰ってしまった。
しばらくすると見慣れた黒いブランド物の靴が俯いていた私の視界に入った。
「莉菜、帰るぞ。」
慎也のその声は低いけどイマイチ感情は読み取れない。
それから私達は車中で一言も話さないまま慎也のマンションに着いた。