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夜が明けても傍にいて。

第18章 不信感

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愛花さんが来週本社に戻るので、愛花さんの送別会に参加していた。




「莉菜、アンタ大丈夫?顔は死んでるし、なんか痩せたんじゃない?」


「莉菜ちゃん、顔色悪いけど、ちゃんと寝てる?」


「ちゃんとこうして生きてるから、心配しないで。」


美穂と幸太が心配してくれているのはわかっていた。



あれから慎也とは距離があった。
慎也はいつも通り接してくれてるのに


私が構えてしまっていた。


そして送別会の席で今、慎也の隣には当たり前のように愛花さんが座っている。


二人は同期だし、仕事仲間なんだし、お互い支え合って来たんだろうし…隣に居ることは当たり前なんだ。


---それに...



「課長と月下さん結婚まだなんですか?」


何も知らない呑気な社員が二人に尋ねている。



「おい、誰がそんな噂流して…」


課長は否定しようとしたのはわかった…。



だけど---


「慎也は照れ屋だからすぐ嘘つくのよ。」


そう言って微笑んだのは愛花さんだった。




周りからは冷やかす声が聞こえ、まるで二人を祝福するかのような雰囲気だった…。



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二次会のBARでは沢山ある小さなテーブルに数人ずつ分かれた。


私と美穂と幸太は三人で飲んでいた。


遠くにいる慎也と愛花さん。

愛花さんが慎也に時折ボディタッチをするのを見ながら私は浴びるようにカクテルを飲んだ。

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