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夜が明けても傍にいて。

第20章 “北崎課長”と“宮西”。

目の前に居るこの人は、上司と部下に戻りたいという私の意思を全く無視している。


それどころか……

今まであまり言ってくれなかったキュンとくるような言葉を並べて私の気持ちを揺さぶってくる。



「課長……会社でこういうのは...困ります…。」




「却下。」



---きゃ、却下って…。




「仕事に影響が出て叱られたくないです。」


「今度からは俺がフォローしてやる。」



---な、なんですって?

じゃあ、今までのは何だったの?





駄目だ……。


今はどう言い返しても敵わない。



「考えておきます…。」



「あ?もう一度考え直してくれる気になったか?」





「そ、それはまだ……わかりませんけど…。」



「チッ、」



チッ?!


今は…課長から離れなきゃ…。











「課長のこと、



24時間片時も忘れず考えておきます!」




私がそう言うと課長は私から急に片手を離し真っ赤になった顔を自分の手で覆った。


隠しきれていない赤い顔が可愛くてまだ見ていたかったけれど



私はその隙をついて逃げ出した。








だってこれ以上


心臓がもたないでしょ…。

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