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夜が明けても傍にいて。

第23章 ただ…好きなだけ。

「莉菜、俺だって会いに行きたかったさ。
すんげー、会いに行きたかった…。


だけど、莉菜の口から

莉菜が自分から俺に気持ちを言って来るまでは
あの部屋には行かないって決めてた。


お前に拒まれたらやっぱり俺だってショックだし。」



「じゃあ、何で出張の時は…私を抱いたの?」



「あれは---


本能のままに動いた結果だ。」


「それって……。」



「抱きたかったんだよ。

ずっと我満してた俺の身にもなれ。」



ひ、開き直り?



「第一、お前が振った癖に何で会いに来てくれなかったの?って

莉菜が言うのおかしくねーか?」


………………。



やっぱり、そうだよね…。



って…!!



「慎也、休憩時間終わっちゃう!」



私達はお互いにパスタを半分も食べられずに店を後にした。


時間が無かったというよりは
二人とも胸がいっぱいだったという表現の方が相応しいだろう。


会社に戻る道を並んで歩きながら私達は微笑み合っていた。



そして今夜、

私の部屋で会う約束をした。

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