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夜が明けても傍にいて。

第25章 溺愛の症状。

まめに電話掛けてきて声を聞かせなさい、
というのを条件に私は家を出た。



なんだかんだ言って私はお父さんが好きだ。


離れてから余計に両親の大事さもわかった。


車で2時間くらいの所にある実家。

年に何回かは帰っているし、今はお父さんともうまくやっている…と思っているけど


今年は正月以来顔を出していない…。


慎也のことで頭がいっぱいだったもの。
電話だってしてないし…。


お父さん、怒ってるかな?
寂しがってるかな?





深呼吸をして実家に電話を掛けた…。


---始めは、お母さんに出てほしいな…。




RRRRR...RRRRR...ガチャ



「はい、宮西です。」



!!


お、お父さんっ!



「お父さん…。」


「りーちゃんか?」


「うん…。」


「元気なのか?

しばらく電話も寄越さないし帰っても来ないで…今度はいつ帰って来るんだ?

ちゃんと食べてるのか?
身体壊してないか?

仕事、忙しいのか?」




………。

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