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夜が明けても傍にいて。

第25章 溺愛の症状。

「諦めるしかないか…。」


お父さんはポツリ呟くと居間に向かった。
私もお父さんの寂しそうな背中を見ながらついて行く。







ガチャ、と居間のドアを開けた瞬間、こちらを振り向く二人。


そして、慎也が立ち上がった。


「初めまして。北崎慎也と申します。」


慎也は今まで見たことも無いくらい頭を深々と下げた。


「初めまして、莉菜の父親の宮西莉空(りく)です。」


お父さんも慎也のお辞儀に合わせて頭を深々と下げた。











緊張感に包まれる…。





「ほらほら、乾杯しましょ?せっかくの料理が冷めちゃうわ。」


「うんうん、食べよ食べよ?」


私とお母さんが場を和まそうとしたけど




「北崎君…。」


「はい…。」



そうはいかなかった…。






「仕事頑張ってるそうじゃないか…。」


「はい、ありがとうございます。」






「莉菜とはどこで出逢ったんだ?」




---それ…聞いちゃうの?




「俺の…








一目惚れです。」

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