夜が明けても傍にいて。
第5章 切ないオフィス
5階に着いて課長の背中を見送った。
少し離れて後ろから私達も廊下を歩く。
「相変わらず愛想の無い男。」
「元々ああいう人なんじゃないの?」
「俺もそう思う。」
「幸太、アンタいつの間に。」
「おはよ、莉菜ちゃん。」
「おはよう、昨日はありがとう...。」
「幸太、私には挨拶無し?」
「美穂、あんまり北崎課長のこと悪く言うなよな。俺、あの人やっぱ好きだわー。」
「はぁ?幸太何言ってるの?」
「それじゃ、今日も一日頑張ろうな!」
幸太は私と美穂の肩をポンポンっと叩いて颯爽と駆け抜けて行った。
「---なんなの?アイツ。
また何かあったのかしら...。」
「どういう意味?」
「空元気ってやつよ。
ああいうのほんと、痛々しくて見てらんないのよね。」
---そうかな...。
私にはいつもと同じ幸太にしか見えなかったけど。
でも、幸太が北崎さんのことを好きって言ってくれて嬉しい。
だって、社員の人たちが北崎さんのこと悪く言うのはやっぱり嫌だし。
何も知らない癖に、って
何も知らない私が
北崎さんを守ってあげなきゃって
思ってしまうんだ。
少し離れて後ろから私達も廊下を歩く。
「相変わらず愛想の無い男。」
「元々ああいう人なんじゃないの?」
「俺もそう思う。」
「幸太、アンタいつの間に。」
「おはよ、莉菜ちゃん。」
「おはよう、昨日はありがとう...。」
「幸太、私には挨拶無し?」
「美穂、あんまり北崎課長のこと悪く言うなよな。俺、あの人やっぱ好きだわー。」
「はぁ?幸太何言ってるの?」
「それじゃ、今日も一日頑張ろうな!」
幸太は私と美穂の肩をポンポンっと叩いて颯爽と駆け抜けて行った。
「---なんなの?アイツ。
また何かあったのかしら...。」
「どういう意味?」
「空元気ってやつよ。
ああいうのほんと、痛々しくて見てらんないのよね。」
---そうかな...。
私にはいつもと同じ幸太にしか見えなかったけど。
でも、幸太が北崎さんのことを好きって言ってくれて嬉しい。
だって、社員の人たちが北崎さんのこと悪く言うのはやっぱり嫌だし。
何も知らない癖に、って
何も知らない私が
北崎さんを守ってあげなきゃって
思ってしまうんだ。