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夜が明けても傍にいて。

第5章 切ないオフィス

仕事は長引いていた。


「莉菜、私先帰るね?
朝の話は明日聞かせてよね?」


「うん、わかった。
私もこれ戻してきたら帰る。」


「それじゃ。」


「お疲れ。」


さてと、資料室に行ってこよっと。

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資料室から戻るともう、誰も居なかった。


課長...帰っちゃったの?


なんとなく課長のデスクに近付いた。

机の上に名刺入れが置いてあって...つい開けてしまった。


北崎...慎也?




「ほんと、お前悪趣味だな。」


!!わっっっ!

いつの間にか課長がドアの所に立っていた。


「ご、ごめんなさい。」


「フッ...。」



フッ?

今笑った?笑ったよね?


私の目がおかしいの?


「ほら、早く帰るぞ、送ってやる。」


---え?


私--
耳までおかしくなった?



「早くしろ!」


現実だ!


「は、はい!」


鞄を持って課長の後ろ姿を追い掛けた。

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