テキストサイズ

夜が明けても傍にいて。

第5章 切ないオフィス

一体...何がどうなってるの?
戸惑いながらも課長に黙って着いて行った。


初めて乗る課長の車。
助手席に座ると静かに走り出した。


課長は途中でコンビニに寄りアルコールを買って戻ってきた。


会話も無く私の家に着いて
課長はいつもの場所に座ると買った物を並べた。


ビールとカシスオレンジの他に
ジントニックが仲間入りされていた。


課長...嬉しいよ。


課長はビール、私はジントニックで乾杯した。

課長が飲むペースは相変わらず早くて私が一本終える頃には三本目を開けていた。


いつもの流れで課長は私に近付いてくる。
いつもならこのまま抱かれるのだけど



課長...もっと話がしたいの。


沢山聞きたいことがあるの。
沢山聞いてほしいことがあるの。



「課長、待って?」


「なんだ?」


「あの...、」



「面倒くさいことなら聞くなよ?」



---!!






「何でも、無い...。」




嫌われるのが怖かった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ