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夜が明けても傍にいて。

第6章 近くに居たい。傍にいたい。

ベッドの上に優しく押し倒され
優しく優しく唇にキスを繰り返される。


優しく服を脱がせてくれて

優しく全身にキスをくれる。


仕事をしている時の課長の表情とは全然違って
優しく色気のある顔。


大好きな大好きな慎也さんの顔。



今日はいつもよりも数倍優しいキスに感じるのは気のせい?



飲み足りないって言ってたのに結局一口もビールを飲んでいない慎也さん。


ビールを飲むことも忘れるくらい早く来れなくて悪かったって思ってくれたの?



そう思ったのと同時に押し寄せてくる不安の波。
さっき傷ついてもいいって思ったばかりなのに。



私が電話したのは19時。

あれから4時間以上も誰と過ごしていたんだろう。





ここに来る前、誰と会っていたの?








どれだけ考えたって、


あなたが他の誰かを好きでも


今更あなたを忘れることなんてできないのに...。





せめて私を抱いてくれる今だけは
あなたを独り占めさせて。



今だけは...嘘でもいいから





私のことだけを








好きでいて。







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