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夜が明けても傍にいて。

第9章 上司vs同僚

「課長…また邪魔しに来たんですか?」

幸太が課長の前に立つ。


「宮西、お前は自分の仕事に戻れ。」

チラッと目だけで私を見て指示を出す課長。



「少しくらい手伝ってもらったっていいじゃないっすか。」


「他にも頼める奴居るだろ?」


「どうして莉菜ちゃんじゃダメなんですか?」


「公私混同するな。」


「その言葉、そのまま課長にお返しします。」



---ちょっと…待って…。

二人ともどうしちゃったの?


「課長…わざわざこの部屋まで莉菜ちゃんを探しに来るなんてよっぽどの用事なんでしょうね。」


「仕事をさぼってると思って探しただけだ。」


「莉菜ちゃんはさぼってませんから。
ちゃんと仕事してますし、終わったら一緒に戻ります。」


「……。」



「課長…どんだけ焦って来たのか知りませんけど

汗…かいてますよ。」


--課長は無言で自分の額に手をあてて、それを拭った。




「莉菜ちゃんもういいよ、ありがとう。
課長と一緒に戻ったらいい。」



「でも…

まだ始めたばかりなの…!!!」



気付いた時には課長に手首を掴まれて廊下に連れ出されていた。

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