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夜が明けても傍にいて。

第9章 上司vs同僚

「...課長…?」



課長は我に返ったように手を離した。


「...わりぃ。」


戸惑うように頭を掻く課長。


「...クソっ…石田のヤロー。」


「課長…どうしたんですか?
昨日はいい奴だって言ってたじゃないですか。」



「...撤回だ。」


---え?


「アイツ…上司であるこの俺をおちょくりやがって


ムカつくっ。」


--ム、ムカつく?



「宮西、お前もだ。」



えーーーーーーー?




「どうしてですか?
私も幸太も真面目に仕事してるじゃないですか。


あんなに沢山用紙あるんだから二人でやった方が絶対早いのに…。」








「はぁ……。


もういい、石田のとこに戻れ。」





溜め息をついた後、雑に顎で指図する課長。




「そのかわり…今夜は覚えとけよ。」



口元が緩んだのを私は見逃さなかった。

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