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夜が明けても傍にいて。

第10章 彼氏?彼女?

「莉菜…。」


「何?」



「北崎慎也とはどういう関係?」


「どういうって…。」



「付き合ってるの?」



「...わからない…。」



---どうしてこんな時、私は嘘がつけないのだろう。



「ねぇ春樹は…、北崎さんとどういう関係?」


「北崎さんに、何か聞いてるの?」


「...少し…。」




「俺は…アイツの彼女を奪った。
アイツは俺に彼女を奪われた。

それだけの関係だよ…。」



「どうやって、知り合ったの?」


「莉菜と出会う前、俺は北崎さんが勤めている会社が運営する居酒屋で働いていたんだ。

その時によく店舗回りで顔を出していたのが北崎さんだった。」



「---彼女さんって…

愛花さんっていう人?」



「---あぁ。

愛花は…北崎さんと同じ本社から来てた
俺の研修の担当者だった。


愛花と北崎さんは、同期なんだ。」




---ってことは…


課長がこの間まで居た本社に
愛花さんが居るってこと?


時々本社に課長が行くこともあるだろうし、
今でも二人は顔を合わせているのかもしれない。



同期なら尚更私と幸太みたいに仲が良かったのかもしれない…。






---もうそれ以上、春樹の話しは耳に入って来なかった。



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