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Love chance

第1章 始まりは、アイツのツートンカラー

音楽が鳴り止むと共に
蘭子は立ち上がり
入り乱れる人をかきわけながら
出口に向かった。

階段を一歩一歩上がる脚が
痛くて手すりを掴みながら脚をあげた。

最後の階段に差し掛かる時に
後ろから若い子達が蘭子を押しのけた

クスクスと笑いながら
雑踏に紛れ

蘭子は、座り込み
真っ黒な空を見上げ
後一歩で、、、いつも邪魔される
自分の人生と同じだと考えた。


背中を誰かが抱きしめた


蘭子は、とっさに立ち上がり
背中を抱きしめた相手に
鞄をぶつけた。



「いてぇ!」

ツートンカラーの髪が夜の闇に
色を入れた。


「あんた!なにすんだよ!」
蘭子がフラフラしながら
殴ろうとした。


「あんた。さっき泣いてたろ!
心配して来てやったのにさ!」

ツートンカラーの髪から
金色の瞳が蘭子を見下ろし黒いマスクを
顎まで下げた。


「御心配なく。あたしは大丈夫だから」

蘭子は、颯爽と歩く


「大丈夫ぢゃなさそうだよ。。ヒール
折れてんじゃん。。」

蘭子からヒールを奪い
背中を向けて

「ほら。オンブ。早く!」

蘭子は、渋々、背中に乗る。


「なに食ったらこんなに重くなるんだよ」

ツートンカラーの嫌な奴が言い放った。

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