テキストサイズ

『好き』の重さ

第9章 再会、そして…

急いでメイクを直しルージュを引いた


程無くして

「失礼します。
お連れ様が見えられました」
声がして…


芝田さんが現れた――


「すみません。
すっかり遅くなってしまったよ…」


急いできたのだろう
彼はハンカチを取り出して汗を拭いた


「だいぶ待たせちゃったね」

「会議で遅くなったんだもの…
仕方ないわ…
でも…
私が日にちを間違えたと思っちゃった…」


そう言った途端に
また、涙が溢れてきて…
慌てて目を逸らした


「ホントに悪かったな…
抜け出せなくて、連絡も出来なかったんだ…
もう、泣くなよ…」


芝田さんは身を乗り出し
私の涙を拭いてくれた




ストーリーメニュー

TOPTOPへ