テキストサイズ

『好き』の重さ

第12章 運命(さだめ)

――半年前―――


会議が終わり交流会が始まっていた。


別件で東京に行く事になった芝田さんの代わりに出席した杉本さんが近づき、わたしに白ワインを差し出した。


「星川さんですね!?
今日の資料を作られ方ですよね!?」


杉本さんはシャープな黒ぶち眼鏡を架けたいかにもお堅そうな印象を受けるクールなイケメンさん。


切れ長の目を細くして人懐っこい笑顔を向ける目の前の彼と同一人物とは思えない位のギャップがあった。

「良く出来てましたね。
芝田係長が褒めちぎるのがわかりましたよ」


「え!?芝田さんが?」


意外な話に驚いた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ