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『好き』の重さ

第12章 運命(さだめ)

「…芝田係長とそういう関係なんですよね!?
そうじゃなかったら…
その色気…罪ですよ?」


真顔で見つめる切れ長の目の彼に心を見透かされているようで、胸の奥がドキンと跳ねた。


「好きだなんて…
言えないから…辛いの…」

杉本さんから目を反らして俯いた――


「やっぱりそうですか。
素直なんですね。

カクテル、作って貰って来ますね!」


クスッと笑って私の反応を楽しむようにバーカウンターに向かって行った


杉本さんの方が私より上手みたい――


すっかり汗ばんだ掌を握り締めた




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