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『好き』の重さ

第12章 運命(さだめ)

「どうぞ!」

差し出されたカクテルは、シンフォニー…

まさに、白ワインとピーチ・リキュールを調和させた甘い香りのするカクテル。

シンフォニーとは「交響曲」「調和」


意味深なカクテルが注がれたミキシング・グラスを、不思議な気持ちで眺めていた…――――


私達3人に、調和なんてあり得ないのだから…


――――――――

私が芝田さんと出会った日から、何かが変わり始めている

何より私が変わってしまった…


恋愛と結婚は一緒だと思って、長い付き合いの修とそのままゴールインするものだと思っていた


芝田さんと逢って本当の愛しさを知り、課長と付き合って精神的な安心感を知った…

そして、恋愛と結婚は別なのかもしれないと思った―

その頃から、あんなに居心地の良かった修との、結婚という選択肢は薄れていった――





運命――――


私は…信じていなかった


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