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『好き』の重さ

第8章 私の気持ち…

微かに人の話声が聞こえ慌てて離れた――


課長は私の手を握り歩き始めた。




時々交わす会話が楽しい。

冗談を言っては笑わせてくれる。


まるで、私の思いを全部自分に向けようとしているかのようだった…


帰りの車の中で私は…
課長の好きなCDを聞きながらウトウトしまっていた…


「ひとみは…誰を…

想って……いるの?」


課長が小さく囁いた言葉は、眠りに落ちて行こうとする私の耳には…

届くはずもなく…





――――――……



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