無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

｢…――とみ……

ひとみ………

ひとみ！着いたよ！｣


身体を揺らされる感触で目を覚ますと…

課長が運転席から身を乗り出して後部座席で寝ていた私を揺らしていた


｢あっ…堀内さん…｣


｢夕べは寝不足だったからね…
部屋へ行ってちゃんと寝なさい｣


車の窓から見渡すと、そこは私のアパートの前だった。


｢あ、ありがとうございました。楽しかったです！｣

ドアを開けて課長の車を降りようとした。


｢ひとみ…はい！｣


課長が差し出したのは、真っ赤なバラの花束だった！

いつの間に買ったのだろう…10本位のバラが透明なフィルムでラッピングされていた


｢今日のデートの記念に！｣


初めて貰ったバラの花束は…
優しい香りと共に、課長の心を届けてくれた。