霧霞ノ桜蕾
第3章 引キコモリニートノ恋愛事情*年下攻メ/天然/純情
「…。シュンのお気に入り、見るだけって言ったけど
やっぱ貰っていい?」
「ふざけんな、殺すぞヤリチンが」
「?」
「あぁ、なんでないよ。…それよりヒロさん」
「うん?」
「世の中にはね、樹みたいなケダモノが沢山居るんだから。
そんな可愛い顔、他の人には見せちゃ駄目」
「??」
急に真面目な顔をしたから真剣に聞いたんだけど…─
えっとあの、どういう、事、でしょうか?
「…ぷっ、ははっ。これじゃ、流石のシュンも苦労するわ」
「ヒロさんのお陰で、天然程恐ろしいモノは存在しないって思い知らされた。
…こっちがどんだけ苦労して、
片っ端から始末してるか……」
何かを思い出し、
げっそりと疲れ果てた表情を見せた斎藤くん。
最近、部活ハードなのかな?
にこにこ微笑みながら二人の(良く分からない)会話を、見つめる。
──頭にクエスチョンマークを浮かべながら。