霧霞ノ桜蕾
第3章 引キコモリニートノ恋愛事情*年下攻メ/天然/純情
「─…あっ、いたいたぁ!
ちーいーちゃんっ!!」
「っ、ひゃあっ、て、店長っ!?」
…びっ、びっくりしたぁっ…!
突然、ぎゅーっと何の前触れも無く僕の背中にのしかかって来たのは
ここのお店の店長、橘夏生ータチバナナツキーさん。
…い、一瞬…本気で押し潰されるかと思った……。
斎藤くんたちも驚いたように目を見開いている。
そして何故か、
何故かさり気無くあそこをむぎゅっと
包み込む様に握られる。
「ちょっ、な…っ、
ど、どこ触ってるんですかっ!店長っ」
「うぅーん…。ちっちゃいけどやっぱ有るんだねぇ…。
いっそ女の子だったら良かったのにネッ★」
「やっ、ちょっと…っ!セクハラですよっ!」
そして何故そこで斎藤くんに振るんですか!?
めっちゃ戸惑ってますよ!?
そ、その前にそんな風に、揉まないで下さい…っ。
羞恥で頬が紅くなり、
目頭が熱くなる。
「…───橘さん」
「ふふっ、なんですかー?さ、い、と、う、くんっ」
「ぶっ殺しますよ。俺をおちょくるの、いい加減やめて下さい。
言っておきますけど、ヒロさんの《ピーー》を触っていいのも
《ピーー》を《ピーー》して《ピーー》していいのも
俺だけなんですから。
とっとと手ぇ離せクソが。殺されたいんですか」
樹「……………。」
樹(………溜まってんなぁ…シュン……)
「きゃー、こわーい(棒)」
………。
…お、オカマですか店長…。
でも手を離された事に心底安心する。
…よ、良かったぁ……。
「…あ、そうそう。ちーちゃん」
「…はい?」
「すずりん(←バイトの子)来るらしーし、
お客さんもこの時間帯あんま来ないからもう帰っていいよーん。
遅くまでごめんねぇ?
あ、シュンクン、ちーちゃんの事宜しくね♪」
「言われなくても分かってます」
「そうツンケンしなくていいのにぃ〜」